カナヘビの卵の育て方・孵化のさせ方
カナヘビの飼育を始めて1年。
産卵期となる4月~7月にかけて約30個もの卵を産んでくれました。
これらの卵を全て孵化させようと、実際に試行錯誤してわかったカナヘビの卵の育て方をご紹介したいと思います。
カナヘビの卵が産まれたら
まずはカナヘビが産卵したことを確認したら、水を吸わせた水苔を敷いたプラスチックカップに移してください。
腐葉土でも問題は無いのですが、孵化確率は水苔だけのほうが高かったです。
この時、産まれて2日以内の卵であれば向きは気にしなくて大丈夫です。
生まれたばかりの卵であれば『胚』(カナヘビの元)の位置は定まっていないので、そこまで神経質になることは無いです。
卵の向きについては、実際に検証も行いました。
生まれたばかりの卵の上部に印をつけ、うち半分の卵を下向き(逆さ)にしてみました。
マジックで付けた線が見えているのが向きを変えていないもの、線が見えないのが逆さにしたものです。
1ヵ月後、結果的には全てのカナヘビは孵化。
しかも下向きにした方が早く孵化するという意外な結果になりました。
ただし日数が経過した卵は、すでに胚から胎児へと成長している可能性があるので、そういった場合は逆さまにしないように注意してください。
カナヘビの卵をプラスチックカップに入れたら、蓋をして管理していきます。
蓋には数ヵ所、空気穴を開けておきましょう。
そしてバスキングライトの近くなど暖かい場所で管理をします。
平均温度で30度前後が目安となります。
カップの中は常に結露している状態(水滴が付いている状態)が好ましいです。
水滴が少なくなってきたら、温度が低すぎないか・水分が足りているかなどを確認しておきましょう。
卵がへこむ・カビが生える
カナヘビの卵は、順調に生育が進まなかった場合『白いカビ』が付着してきたり、凹んでしまうことがあります。
カビの場合、うっすらと毛が生えたような状態であれば、ケース内の環境によるものの場合もあり、まだ育つ可能性もありますが、黒くなったり青くなった卵はほとんど育たないのですぐに取り除くようにしましょう。
また卵が凹んだ場合も成長する可能性は低いです。
ただし生きている卵であれば、卵が水を吸い膨張していく過程で凹みが治ることもあります。
よって卵が凹んでしまった場合は2~3日様子を見て、変化がなければ取り除くようにしましょう。
基本的には卵の段階で人間ができることはほとんどありません。
あまり触らず・あまり動かさず、静かに見守ってあげるのが卵にとって一番良い環境となります。
卵が孵化するまでの日数
カナヘビの卵は約1ヵ月で孵化しますが、長いと50日程度かかることもあります。
なかなか生まれないからと言って、強制的に卵を割ることは絶対にしてはいけません。
生きていける個体を自ら殺してしまうことになりかねません。
ただし、2ヵ月以上経過しても孵化しない場合は、孵化直前で死んでしまったということも考えられます。
卵に光を当てる「キャンドリング」という方法を使って、中のカナヘビが動いているかどうかを確認してください。
スマホのライトでも確認することができます。
無事カナヘビが生まれたら、24時間程度はプラスチックカップの中で保温を続けておきましょう。
カップ内には水滴が付いているはずですから、その水を飲んで生きることができます。
餌を食べ始めるのは、生まれてから2日~3日後となります。
孵化直後に餌を食べなくても問題ありませんので、まずは水を切らさないように管理してあげましょう。
カナヘビの卵の育て方のまとめ
カナヘビの卵が産まれたらなるべく早くプラスチックカップに移し、卵に水を吸わせて育てていきます。
その後は暖かい場所で管理しながら、触らない・動かさないが鉄則。
途中で育たなくなった卵は破棄しつつ、卵がどんどんと大きくなっていれば順調に育っている証。
50日程度は辛抱強く待ち続けましょう。
無事カナヘビの赤ちゃんが生まれたら、すぐにはケージに移さず、初日はプラスチックカップの中で過ごさせます。
翌日以降赤ちゃん用のケージに移し(親カナヘビと同居させないこと)、小さい餌から給餌を始めていきます。