カナヘビが冬眠する様子と冬眠中の管理
こちらではカナヘビの冬眠中の様子や、冬眠中の管理方法などについてご紹介します。
冬眠のさせ方については、こちらのカナヘビの冬眠のさせ方と冬眠準備をご覧ください。
カナヘビの冬眠中の様子
自然界のカナヘビであれば、徐々に活動を抑え緩やかに冬眠へと移行しているものと考えられますが、飼育下においては、自然界と同じような過程を再現するのは無理があります。
冬眠の準備ができたら1日~2日程度は室内の寒い場所で寒さに慣らし、最高気温が10度程度、最低気温は3度から0度を下回るような気温になったタイミングで冬眠用ケージを外に出してカナヘビの冬眠を始めます。
慣らし期間は長すぎると『半覚醒状態』で体力を消耗してしまうので(前回の検証で確認済み)、天気予報を確認しながらタイミングを計ると良いと思います。
・冬眠初日
冬眠用ケージを外に出してから24時間後。
様子を確認してみると、既に丸まって冬眠したような形になっていました。
外気温も低く、このまま冬眠モードへと移行できそうです。
・冬眠3日目
1日目から動きはなく、同じ場所で同じ形。
スムーズに冬眠へと移行してくれたように思えたのですが…
・冬眠8日目
前日、季節外れの高温となり最高気温が16度となりました。
ケージを確認しにいくとタッパーの位置がずれており、カナヘビが動いた様子があります。
カナヘビも確認してみると、
やっぱり位置や形が変わっています。
最高気温が16度ですから、ケージ内も10度を超えてしまったのかもしれません。
また胸の拍動も確認することができ、一時的に冬眠から目覚めていました。
・冬眠11日目
この日もタッパーがずれていました。
しかし、9日目以降は最高気温が10度程度で寒い日が続いていたため、前回の確認後に動いただけで、直近の2日間は落ち着いていると思われます。
拍動などは見られなくなっていました。
・冬眠16日目
前回と比較して尻尾が丸まっていますが、位置や体勢は変わりないので、冬眠したようです。
触ってみても動きはありません。
体は冷たく、まさしく「仮死状態」と言えるかもしれません。
・冬眠25日目
16日目と比べて体の向きが反対になっていました。
また動いていたのかとも思ったのですが、タッパーがずれていたり水入れの水が汚れていることはなかった為、おそらく土の中で体勢を変えただけと考えられます。
このことから、冬眠中でもまったく動かないということは無いということが言えるのではないでしょうか。
野生のカナヘビでも、少し温度が高くなれば水を探して動き回っているのかもしれません。
冬眠中の管理方法
自然界では雨や雪が降れば土に水が浸み込み、その水をカナヘビが摂取したり、乾燥を防いでいる可能性が考えられます。
それと同じような環境を再現するためには、1週間に1度、水入れの水を眠っているカナヘビの近くに流してあげる必要があると思います。
これで土に浸み込んだ水を飲むこともできるでしょう。
空になった水入れは、新鮮な水を入れて再度設置しておくことで水切れの心配もありませんし空間湿度の維持にも役立ちます。
この状態で管理していれば、水持ちの良い腐葉土はそうそう乾くことはありません。
もしも土がカラカラに乾いているようでしたら、土が湿り気を帯びるまで水を入れてあげた方が良いかと思います。
これ以外でカナヘビの冬眠中に行うことはありません。
直接雨があたらない場所ならほとんどノーメンテでいけますし、雨があたる場所でも、長雨や大雨ではなければそのままで大丈夫です。
雨が降ることが事前に分かっていれば、屋根のある場所に移動させても良いと思います。
カナヘビの冬眠に関するまとめ
安定した気候が続いたり、寒冷地での冬眠であれば大きな問題はなく、眠ったまま冬を越すことができると思います。
ただ私の住むような温暖地においては、気候の変動で一時的にカナヘビが目を覚ましてしまうこともあるようです。
このため、気温が高くなると分かっている日や、高温が続いてしまうような日には、冬眠用ケージをビニール袋に入れ保冷剤で冷やしたりすることも必要になるかもしれません。
ただし、上記でもご紹介したように、冬眠中であっても全く動かないということはないようなので、多少動く程度なら心配はせず、しっかりと低温下で管理していれば自然と冬眠してくれるものと考えています。
冬眠そのものに特別な道具は必要ありませんし、必要となるのは低温と知識くらい。
実際に冬眠させてみた経験から言うとカナヘビの冬眠は難しくないと言うことができます。