初めて爬虫類(カナヘビ)を飼った人のブログ。
カナヘビ飼育ブログ

カナヘビは人工飼料を食べない?食べる?

最終更新日:2020/12/16 カテゴリー:カナヘビの育て方,
人工飼料を食べるカナヘビの子供

カナヘビ飼育の問題は、主に『餌』
カナヘビを飼う以上いつまでも続く問題です。
人工飼料を進んで食べてくれるような稀な個体であれば良いのですが、自然界で生きてきたカナヘビにとって、いきなり人工餌だけというのは無理があると思います。
とはいっても餌を捕まえてくるのにも限界があります…。
ということで、今回は何とか人工飼料を食べてもらうために行った方法と、レオパブレンドフードを食べるようになるまで過程をご紹介したいと思います。

イエコオロギと人工飼料(レオパブレンドフード)の併用

人工飼料に慣らすためには、まずは生き餌となるコオロギを中心として、たまにレオパブレンドフードというように使い分けていきます。
いきなり人工飼料だけに頼っていると、食べなかったときに餌が無くなってしまうことになるので、生き餌と併用していくようにしたほうが良いと思います。

爬虫類を取り扱うペットショップでは小さいサイズのコオロギが売られていますが、Amazonなどのオンラインショップを使えば、生きているコオロギを宅配で送ってもらうことができます。
飼い始めはネットでコオロギを購入しておけば、しばらくの間飢えの心配はなくなります。

私が利用しているアマプレファームさんでは、日中に購入すれば次の日の午前中には届くためよく利用しています。
アマプレファームのイエコオロギ
コオロギの餌も付けてくれています。

こちらがSSサイズのイエコオロギ。
SSサイズのイエコオロギ
体長は1cmもなく、かなり小さいです。
大人カナヘビでもちゃんと食べてくれますが、主にチビ用の餌となります。

しかし問題なのはその後。
小さいSSサイズのイエコオロギであっても、1日十匹ほど与えていれば1週間も持たずに食べつくしてしまいます。
数百円で沢山買えるのであれば何の問題もないのですが、毎月数千円かけて餌を調達するのはあまりに非効率です。

こういう時は、購入したコオロギを『繁殖』させれば良いのですが、私自身、コオロギを繁殖(飼い続ける)ということにはやや抵抗があります。
生まれたばかりとなるSSサイズのイエコオロギは、体が透明で見た目はそれほど悪くありませんし、ジャンプ力も移動速度も大したことないので問題ないのですが、中くらいの大きさになってくると
「ゴキブリに似て気持ち悪い…」
という感情が出てきてしまい、とても触ることもできなくなってしまいます。
それに繁殖には餌や掃除などの世話が必要となり、飼育スペースも必要なため、今はまだ実践していません。

そこで私が行った手順としては、イエコオロギのSS~Sサイズを食べる小さいうちはコオロギを与え、なんとかして『コオロギ+人工餌』という状態に移行させる方法でした。

レオパブレンドフードに慣れさせる方法

チビを捕獲してから3日目くらいまではイエコオロギSSを少しずつケージに放し、庭で虫を捕まえたときはピンセットで虫を与えました。
『コオロギが美味しい』ということを理解してもらいつつもピンセットにも慣れさせながら、食欲旺盛なこの時期に飢餓状態になるのを回避しました。

4日目からは、ピンセットに水を付けてコオロギをくっつけ(挟まないで水の力でくっつけると動かない)、口のそばまで持っていって与えました。
ピンセットにコオロギを付ける
挟んでいるのではなく水でくっついています。
このやり方ならカナヘビが口でくわえれば、すぐに離れてくれます。

コオロギだということを認識すればすぐに食らいつきますので、これを2度ほど繰り返したのち、今度はコオロギと同じサイズでレオパブレンドフードをピンセットに乗せ、口元に持っていきます。
レオパブレンドフードをピンセットに乗せる
やわやわになるくらい水に浸しておくとピンセットに乗りやすいです。

これで食べてくれればOK!
人工飼料を食べるカナヘビの子供
まだお腹がすいているようなら、次はコオロギを与えて、連続でブレンドフードにならないように与えていきましょう。

上手くレオパブレンドフードを食べないときは、餌をビチャビチャに濡らして水分が多い状態にしてみてください。
バラバラに崩れてしまっても、かき集めてなんとか整形しましょう。
こうすると始めは水を舐めるように舌を出して味を確認し、その後食らいつくようになります。

ペロペロと舌を出しているうちはお腹がすいている合図なので、食べるまでは頑張ってみてください。
顔をそむけるようになったらお腹いっぱいの合図です。
餌を食べないからと言って、あまりしつこく追い回すのはやめましょう。

人工飼料に慣れてきた様子があれば、朝1番のお腹を空かせているときにレオパブレンドフードから始めてみましょう。
空腹時は人工餌でも食いつきが良いときがあります。
私はこのようにしてチビを人工飼料に慣れさせました。

自然で育ったカナヘビを人工飼料に慣れさせる場合

最初に捕まえた大人カナヘビの方はチビよりも臆病で、人の動きや人工物に敏感になっています。
それだけ自然界とは違う環境になってしまったと言うことですね。
いきなりピンセットで人工飼料をあげても怖がるだけなので、チビのとき同様に、ビショビショにしたレオパを舐めさせるところから始めました。

なるべく空腹になっているときを狙い、ゆっくり手とピンセットをケージに入れ、音も出さないようにゆっくり目の前に差し出しながら慣れさせていきました。
舌を出しているときは興味があるので、好きなだけ舐めさせます。
これを繰り返して少しずつ慣れさせていきました。

本当にお腹がすいている状態であれば、すぐに食べることもありました。
一方で、ピンセットを顔の前に差し出しただけ目をつむってしまう場合もあり、これは怖がっている合図です。

人間やピンセットを怖がる様子が見られれば、舐めさせたあと、目の前に置いてみるのも良いですね。
レオパブレンドフードを食べるカナヘビ
置いておくと食べることも結構あります。
餌を置いた段階で逃げ出さなければ、それが『食べ物だ』ということは理解できているはずです。
もし食べなければ、もう少しお腹を空かせてから再チャレンジ。

それでも人工飼料に食いつかない場合は、一旦あきらめて青虫や芋虫、蜘蛛、またはコオロギなど買って与える必要があるでしょう。
それも食べなければ、何か他に原因(病気など)があるかもしれません。

レオパブレンドフードを食べるようになったら、次のステップへ上がり『置き餌』へと移行してみましょう。
よくバスキング(日光浴)している石の上にレオパを設置してみました。
レオパブレンドフードを置き餌に
すぐにその場から離れ、気配を消します。

1時間後に確認してみたところ、
置き餌を食べた後
1個食べてくれたようです。

この様子を見てもわかる通り、カナヘビは人工飼料は食べるようになるのですが、カナヘビにとってレオパブレンドフードは序列の上位ではありません。
どちらかと言えば『お腹がすいたときに食べてくれる』ぐらいの感覚です。
餌切れに対応するため慣れさせておくことは大切ですが、いくら頑張っても主食にするのは無理かなぁという印象です。

次はカナヘビが食べる餌・食べない餌についてご紹介してみたいと思います。

こちらの記事も読まれています